情報通信工学特別演習 I,II

担当 坂本直志 <sakamoto@c.dendai.ac.jp>

お詫び

情報通信工学特別演習受講者の皆様。担当の坂本です。

本課題は以前担当した時にも出した課題でした。 その時は、単に一回提出して評価をしただけでした。 但し、提出物が日本語、英語ともコメントを必要とするものばかりでしたので、 今回、当初は早めに出してもらって、評価をして、再提出をさせようと計画し、 早めの提出期限となりました。

今回も提出されたものは、やはりコメントが必要なものばかりでした。 当初、提出順にコメントを作成していたのですが、一人最低2時間はかかり、 なかなか思うようにコメントの作成が進まず、結局今日を迎えることになって しまいました。 私の不徳のいたところとは言え、当初の計画通りの教育ができなかったことを お詫びいたします。

この課題は、今の自分の研究目標を整理するだけでなく、就職活動にも有効で、 修士論文の提出や学会発表にも流用できるものです。 さらに、既に研究が進んでいて学会発表を何度も行っている人には負担が少な いものです。 そのため、こちらで添削、再提出ができなくても、完成させるべき内容ではあ ります。 既に、皆様の指導教員にはこの件はお話してありますので、是非、指導教員の 指導を受け、完成させてください。

なお、結局まだ10数名しか見ることができませんでしたが、その中で共通して指摘 したかったことをいくつか挙げます(きちんと採点はしますのでご心配無く)。

段落の使い分けができていない
理科系の文書で段落とは一つの事柄を説明する単位です。そのため、二つ以上 の事柄は、通常は段落を分ける必要があります。 さらに、段落の冒頭の文は、通常は段落内の要約的な役割をさせます。 また、段落内の文は相互に接続詞でつなぐのが基本です。 あと、読み易くする工夫として、同一段落の各文の主語はなるべく同じに揃え ましょう。
文章が不用意に長い
二つの事柄が一つの文章としてつながっていて、意味がブレてしまっているこ とがよくありました。 基本的には文章はなるべく短くし、それぞれを接続詞でつなげます。
ストーリがおかしい
研究内容の説明をする場合、苦労話になってはいけません。 通常は、「多くの人が注目し、研究されていたテーマについて、新たな手法で 改善した」というストーリになっている必要があります。
研究内容がおかしい
手段と目的を履き違えていて、手段ばかりを説明している人が何人もいました。 新たなシステムを作っているはずなのに、測定とかプログラミングが目標であ るなどと主張している人がいました。
英語の基本的な用法を知らない
研究内容は現在形で説明します。 また著者は The author か We を使い、 I が出てくることはほとんどありま せん(謝辞などごく一部の例外)。 また、使役動詞が使えてませんでした。 「計算」を行う主体は研究なのか、著者なのか、システムなのか、コンピュー タなのか、アルゴリズムなのかなど、主語と動詞の対応を良く考えて下さい。
和文和訳しましょう
日本語を英語に直す場合、直接自分なりの表現を英訳するより、一旦、自分の表 現を英語の授業の時間に聴いた構文に直すと英訳しやすくなります。 また、英語は主語が必須で、動詞が明確であると言う点で、論文を論理的に書 きやすい特性がありますので、英文を意識して和文を書くと文章の論理性が上 がることもあります。
英文と日本文で内容が異なる
課題の趣旨からして、日英両方共同じ内容になるべきです。 そのため、良く書けていても内容が異なる場合は減点をします。

なお、作文能力を上げるための参考文献として以下を挙げておきます。 どちらも、重要で定評のあるものです。

木下 是雄「理科系の作文技術」中公新書 624(1981)
文章を書くのが仕事となる人であれば、一回は読んだ方が良い本です。
Oxford Advanced Learner's Dictionary オックスフォード現代英英辞典
日本に来た外国人教師が日本人の英作文のために著した辞書。 もともとは開拓社が出版していた。 特徴は、英作文の重要なポイントとして動詞の用例に注目している点。 to 不定詞、that 節など、動詞ごとにとることが可能かどうかを分類し、表し ている。

課題

共通課題:
自分の研究内容、あるいは研究分野について、下記の 3 つ全ての 方法で表現しなさい。
提出方法:
  1. 電子メールで sakamoto@c.dendai.ac.jp に送ること。
  2. 但し、添付ファイルではなく、メールの本文に3つとも記入すること。
  3. また、メールの題名に [tokubetsu] を含めること。
  4. 本文中に、学籍番号と氏名を記入すること。
提出期限:
2010年10月22日 20:00
評価方法:
内容の正確さ、わかり易さで評価します。

課題

  1. 日本語 1000 字程度。使用した文字数を付記して下さい。
  2. 英語 300 語以内。箇条書をする場合、見出しの記号も一語と数えて下 さい。また使用した語数を付記して下さい(300文字でないことに注意)。
  3. 日本語 300 字程度。使用した文字数を付記して下さい。

アドバイス

順番にやるとやりやすいと思います。