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情報通信工学科では「情報と通信の両方を学ぶ」のが目標ですが、これは「情 報通信」と言う一つの分野を学ぶことでもあります。 ここではまず大雑把で単純化した議論で情報通信工学科の教育に関して説明し ます。
まず、「情報通信」とは大雑把に言えば「ディジタル通信」のことです。 ディジタル通信とは整数や文字のような離散的なデータを物理現象を利用して 遠隔地に伝える技術です。 これにはコンピュータの処理は欠かせませんが、それだけではなく通信に使用 する物理現象(主に電磁気学的な波に関わる現象)の特性を知り、それに応じた コンピュータ処理を行う必要があります。 これらを学ぶため、3 年生では通信ネットワークや情報ネットワークと言う科 目があり、実際に現在使われている情報通信技術に関する講義が行われます。 この講義の準備のために様々な知識を習得する科目があります。
情報通信工学に重要な概念は次の 3 つです。
電話、テレビ、光通信など日常的なあらゆる通信には電磁気学的な現象が使用 されます。 電磁気学では電磁気学的な現象の特性を調べます。 基本的な手法として微分方程式の解析があります。 但し、電気的な現象に関しては周波数を固定し、複素数と三角関数などを使う と計算を単純化できることを電気回路で学びます。
遠隔地と情報をやりとりするには遠隔地まで伝搬するような物理現象を利用す る必要があります。 この物理現象として良く使われるのが波です。 情報通信を行うには 0, 1 というような情報を波に変換し、また波から情報を 取り出す必要があります。 ディジタル信号処理ではアナログデータから必要な情報を取り出す方式を習い ます。 ここで重要なのはフーリエ変換です。
コンピュータプログラミングには様々な分野がありますが、本学科では特にイ ンターネット関連のプログラミングを最終目標に置きます。 インターネットプログラミングや情報ネットワークと言った講義ではネットワー クプログラミングの手法に触れます。
この授業では、ノートパソコンを使用して、コンピュータの利用法とプログラ ミングの基礎を学びます。 コンピュータの利用法として、レポート作成技術の他、ソフトウェアのインス トールやコマンドプロンプトを使用した文字インターフェイスなどもマスター します。 一方、プログラミングの基礎としては、複数データの集計を最終目標とし、 表計算ソフトと C 言語でそれぞれデータ集計の方法を学びます。
なお、この講義では成績評価はレポート 3 通とテストで行います。出席は関 係ありません。 レポートの課題は講義の復習程度の内容になるため、レポートの評価において読み易 さは重要です。 レポートの書き方に関する本を一冊読むことをお勧めします。 読むだけで成績が一つあがるかも知れません。
木下是雄「理科系の作文技術」中公新書 624(1981)
この講義は必修授業です。 しかし、同じく必修授業である 2 年の「情報通信基礎実験」と時間が重なっ てます。 したがって、 1 年生のうちに単位を取得していない場合、 2 年生で重複して取るのは難しいです。 その間もプログラミングの講義は毎学期ありますので、三年の前期に基礎を終 えるような体制では、 4 年間で卒業することが難しくなります。 したがって、気を抜かず、必ず合格するよう励んで下さい。 プログラミングの講義は数学と似て、毎回前回の知識を利用して先に進んで行 きます。 わからないことがあったらすぐに解決して下さい。 次になれば分かると言うことはほとんどありません。 質問はこちらに時間がある限り対応します。
なお、習熟度を徹底させるため、今年度からこの講義で補講が用意されました。 毎回、不明点に関してアンケートを取り、それを題材にして補講を行います。
今回の講義資料は紙で配布しましたが、今後講義資料や連絡事項などは、 全て Web (http://edu.net.c.dendai.ac.jp/) を使います。
なお、二回目以降の資料は数式を表示させるため MathML という技術を使用し ます。 MathML 自体は 2001 年に発表されてますが、 Windows XP 自体が 2001 年に発売された経緯があるため、 MathML はマイクロソフト Internet Explorer の ver.6 は対応してません のでご注意下さい。
従いまして、MathML の使用できるブラウザが必要になります。この講義では Firefox を推奨します。
紙のノートは適宜用意して下さい。 但し、コンピュータの操作をノートに記録するのは非常に難しい作業ですの で、表記法を工夫して手早く取ることを心がけて下さい。
また、講義ノートの他に、コンピュータ日誌を用意すると良いです。 ソフトウェアのインストールやトラブルの対処など、コンピュータの状態を変 えた時にメモします。 すると、似たような問題の対処や、他人への教授、またコンピュータの不調に より再設定が必要になった際などに役に立ちます。 これはコンピュータが不調になった時に役立つものですので、コンピュータの ファイルとして保存していても意味がありません。
なお、専門用語などは Google http://www.google.co.jp/などで検索できます。 しかし、講義中、この用語はあらかじめ説明した方が良いなどとお気づきの際 は遠慮なく comp1@c.dendai.ac.jpまで 電子メールでお知らせ下さい。今後の改善の資料にさせていただきます。
コンピュータを利用するにはソフトウェアが必要です。 ソフトウェア とはワープロ、表計算、WWW ブラウザなど、目的とする情報処理 を行うためにコンピュータに記憶させるデータのことで、 アプリケーションプログラムなどとも言われます。 これは情報として処理されるためのデータとは違い、目的に応じて毎回同じも のが使われます。
ソフトウェアの利用を考える場合、二通りの考え方があるようです。 一つは汎用的なソフトウェアを目的に応じて使いこなすこと。もう一つは目的 に応じてソフトウェアを選択して使うと言う考え方です。
本学科では専ら目的に応じてソフトウェアを選択する方を選びます。 もっとも大きな理由は、決定版的な汎用的なソフトウェアはなく、コンピュー タもソフトウェアも日々進化しているからです。 今、講義で触れたソフトウェアが卒業時にも使われている保証はまったくあり ません。 ですから、特定のソフトウェアに特化して学習しても、その学習が無駄になっ てしまうことがあります。 そこで、なるべく一つの目的に対して 2 つ以上のソフトウェアに触れること で、共通点、相違点を明確にし、「目的に対して必要とする概念の操作」(メ タ概念)を習得するのを目標としています。 もしこのようなことが学習できれば、ソフトウェアがバージョンアップしたり、 別のソフトウェアを使用する際も、わずかな準備で同じように操作ができるよ うになります。
本講義ではさまざまなソフトウェアを使用したいため、特に無料のソフトウェ アに注目します。 無料のソフトウェアには、 OS に付属してくるものや、ソフトウェアメーカが 企業戦略のために無料で配布しているものもありますが、他にも無料で使用で きるものがあります。 まず、一般の人に対しては有料ですが、教育で使用する時だけ無料のソフトウェ アがあります。 また、オープンソースやフリーソフト(自由なソフト)と呼ばれる、ソースコー ドを自由に改善できるソフトウェアもあります。 これらは無料であるにも関わらず、有料のソフトウェア並の性能を持つ物もあ ります。 したがって、これらのソフトウェアを目的に応じて順次インストールし、活用 していきます。
コンピュータを使ってレポートを書いたり、他の講義の教材として利用するた めのソフトウェアを導入し、基本的な使い方を学びます。 清書法としてワープロ,HTML, LaTeX を学びます。 また、図形を作成するため、ペイントソフトとして GIMP, ドローソフトとし て Openoffce.org 図形描画を使用します。 また、インターネットを利用するため、ブラウザとして Mozilla Firefox, メーラの Almail を使います。
一方、このような文房具的なソフトウェアの他に、これから何年もかけて学ぶコン ピュータプログラミングの基礎を学びます。 始めに OpenOffice.org の表計算で計算の基礎を学んだ後、C 言語を学びます。
なお、昨年まで取り上げていた高度な処理を行うためのソフトウェアの講義は 今年度は割愛します。 数式処理ソフト Mupad, 回路シミュレータ CircuitMaker, 数値計算ソフト SciLab などの使い方に関しては 2005 年度講義資料を御覧下さい。 なお、 Mupad は 2005 年度に有料化してしまいました。
大学の授業を全て聴いても、ゲームプログラマーになれません。 本学科の目標は情報や通信の工学者(あるいは技術者)を育てることです。 一方、ゲームプログラマーはある特定の技術に特化するだけでなく、さらに作 品を創り出す芸術的な素養が必要になります。 従って、大学で学ぶことは無駄にはなりませんが、ただ大学で学んで、就職活 動で初めてゲームプログラマーを目指しても、なれる可能性は低いです。 どうしてもゲームプログラマーになりたければ、ゲーム業界と交流を持ち、さ らに、数本のゲームを作って持ち込めるようになっておくべきでしょう。
インターネット事件簿/99'年11月の記事 http://www3.tky.3web.ne.jp/~rapeed/jiken11.shtml#nov08 によると、 1999年 11 月 26 日までに千葉県警と船橋東署は、「Adobe Photoshop 5 日本語版(15万5000円)」など 20 種類のソフトウェアを CD-R に 複製し、 1 枚 12000円から 30000円程度で販売していた容疑で、東京電機大 生 2 年を著作権法(知情販売)違反の疑いで逮捕、千葉地検に送検した。
2000年2月29日に懲役1年2月、執行猶予4年(求刑: 懲役1年2月)の判決が出た。
著作権は著作権法により保護されてます。
一般に使われている著作権と言う言葉には、広い意味と狭い意味の二つの意味 があります。 広義の著作権は、著作人格権と狭義の著作権(著作財 産権)に分類されます。 著作人格権とは著作者の人格権を保護する権利で、公表権、氏名表示権、同一 性保持権などがあります。著作(財産)権には、複製権、放送権、有線送信権、 公衆送信権、貸与権、頒布権、譲渡権、翻訳権、翻案権、二次的著作物利用権 などがありますが、これらは著作物ごとに別々に規定されてます。 これらの権利は著作者が占有してます。
一方で、利用者側の権利として、私的使用のための複製、引用などは認め られてます。
著作物とは「思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、 学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。」(第2条第1項) 一方、著作者は「著作物を創作する者をいう。」(著作権法第二条第 二項)となります。 例えば、マイクロソフトワードというソフトウェア自体は「プログラムの著作 物」であり、マイクロソフトが著作者になります。 一方、マイクロソフトワードで作ったレポートは「小説、脚本、論文、講演そ の他の言語の著作物」となり、著作者はそのレポートを書いた人です(第10条)。 つまり、ワープロ本体の著作権はソフト会社のものですが、ワープロで書いた 文章の著作権は文章を書いた人が持ちます。
著作権法において、基本的にはプログラムの著作者だけが自分の製作したコン ピュータのプログラムの公表、改変、複製の製作、貸与、公衆送信を行うこと ができます。一方、私的使用のための複製などは著作者に無断で個人が自由に 行って構いません。 但し、プロテクトを解除しての複製や、公衆のコピー機を利用した複製は 認められていません。 つまり、コンビニなどに置いてあるコピー機で他人の書いた本を複写したり、 テレビ番組を録画したものをお店に頼んでダビングしてもらうことは法律上で きません。
なお、世の中に行き来している情報の中でも著作物でないものがあります。 まず、法律などの文書、事実、単なるデータの羅列などは思想や感情を創作的 に表現してませんので著作物にはあたりません。 また、文字の形(字体)は特別に著作権が認められてません(コンピュータのデー タにはプログラムの著作権があります)。
一方、著作者が死亡してから 50 年経ったものの著作権は保護されません(51 条)。 但し、アメリカの著作権の保護期間はミッキーマウスが保護されるように延 長されてきた経緯があり、1998 年の改正で個人で 70 年、法人で 95 年にな りました。従って 1928 年に公開されたミッキーマウスの初の映画はまだ保護 されています。 一方、日本でも 2003 年の改正により映画だけ 70 年に延長された ため、2004 年に切れるはずだった「ゴジラ」や「七人の侍」の著作権の保護 期間は延長されました(54条)。
ところで、他人の著作物を引用することは法律で認められています(32条)。 引用とは、自分が作成している著作物の中で、自分の思想や感情を創作的に表 現するために、あくまでも副次的なものとして他人の著作物の一部を複製する ことです。 引用する時は、著作者の許諾は必要ありませんが、慣例にしたがって出典(著 者の名前、著作物の題名など)を表記する必要があります(48条)。 一方、他人の写真をまとめて写真集を作ることは、引用ではなく単なる複製に あたりますので、写真の著作者の許諾が必要です。但し、写真の順序や配置を 決めることで、写真集の作者にも編集物に対する著作権が生じます。 なお、替え歌などのパロディは改変にあたるので、著作者の許諾が必要です。
違法にコピーされた著作物に対して、利用する上では法的に問題ありません。 但し、他人に譲渡はできません。 著作者には譲渡権が認められています。 この譲渡権は著作者が他人に著作物を譲渡できると言う権利です。 この権利は特定の著作物に関して一回しか行使できませんので、中古販売など には影響しません。 しかし、違法コピー物に関しても著作者の譲渡権がありますので、たとえ、違 法にコピーしてなくても、違法コピー品を譲渡、販売することは譲渡権の侵害 になります。
各ソフトウェアメーカは、自社の利益を守るため、(著作権法で保護されない ような)コンピュータの利用に関して制限をかけます。 その制限とは主に次のようなものになります。
マイクロソフトウィンドウズの使用許諾契約書は「スタート→ヘルプ」でキー ワードに「使用許諾契約」を入れると表示できます(Windows XP では表示する のにかなり手間がかかります)。 この文書で注目すべき点は、 「本ソフトウェアは許諾されるもので、販売されるも のではありません。」 という点です。マイクロソフトウィンドウズというコンピュータを動かすソフ トウェアは購入により所有権を得るもので はなく、必ず許諾の契約という形で利用することになります。 そのため、著作権法では許されていた私的 使用のための複製や目的外利用(フォントだけの利用など)も制限されることに なります。
なお、通常の製品では製造物責任法(PL 法)により製品の不具合があった場合、 製造者が責任を負いますが、ソフトウェアはこの対象になっていません。 さらに無料、有料の区別なく、一般にソフトウェアの使用許諾契約におい ては必ずと言っていいほど製造責任を免ずるように書かれているため、なにか 損害を被ってもソフトウェアの製作者を訴えることができないようになってい ます。
セキュリティ総合ソリューションサイト 特集: 企業における内部セキュリティ対策を一挙に紹介! の 1. 認証問題 http://premium.nikkeibp.co.jp/security/special/index03_03_01.shtml によると、 大阪府警ハイテク犯罪対策室と東署は 2002年 4 月 2 日に元勤め先の電子メール送受信用サーバーに、元同僚の接続 情報を使い侵入したとして、枚方市出口4、会社員、田川広巳容疑者(34)を 不正アクセス禁止法違反容疑で逮捕した。
氏名や生年月日など特定の個人を識別することができるものを個人情報といい ます。 これらの集合体を検索可能に体系化したものを個人情報データベースといいま す。 個人情報データベースを仕事で使用している者を「個人情報取扱事業者」とい います。 但し、公的機関は除かれます(第2条)。
本学も個人情報取扱事業者になりますので、次のような義務を負います。
生徒の個人情報に関しては常識的に「学籍、成績処理」「教育」「研究」など のために利用します。 ただ、これらの目的は明らかであると思われますので、ここで改まって通知す るほどのことではなさそうです。 しかし、 文部科学省告示161号「学校における生徒等に関する個人情報の適正 な取扱いを確保するために事業者が講ずべき措置に関する指針」 によると、使 用目的は「具体的、個別的に特定すること」となっています。 また、公表あるいは通知された目的を越えた使用や、第三者に個人情報を提供す る際には「当該本人が口頭、書面等により当該個人情報の取扱いについて承諾 する意志表示を行うことが望ましい」とされてます。
ここでは以下のことについて非開示することをお知らせします(第25条2項)。
帝國総合探偵社 探偵養成所からの速報 2002年03月27日(水) http://www.enpitu.ne.jp/usr3/bin/month?id=31196&pg=200203 によると、 2002年 3 月 27 日に 警視庁と沖縄県警は、 全日空機の爆破を予告する電子メールを送ったとして、 中学2年の少年(14)を威力業務妨害容疑で補導した。
昨年12月26日午前7時半ごろ、全日空の関連会社が運営す るホームページに「羽田発那覇行きの機内に爆弾を仕掛けた」などと携帯電話 のメール機能を使って書き込んだ疑い。
アンリミットストーカー事件 2004 http://www.unlimit517.co.jp/whatnew2004.htm によると、 元交際相手の女性に携帯電話の電子メールなどで繰り返し復縁を迫ったとし て、県警生活安全企画課と徳島北署は21日、無職の男性(44)をストーカー規 制法違反の疑いで再逮捕した。 調べによると容疑者は以前交際していた女性(26)とよりを戻そうと、4日間に 数回にわたって電子メールやファクスなどで「電話を下さい」などと要求した 疑い
外部から自己複製を行いながらコンピュータに取り付き、利用者が意図してい
ない操作を行なうプログラムが存在します。
これを
また、利用者をだまして操作させることで、利用者にとって不利益な動作をす
るプログラムを史実に従って
まず有効な対策として、ウィルスの感染経路を絶つ方法をお勧めします。 これは既存のウィルスの感染を遮断するだけでなく、未知のウィルスに対して も同じ感染経路を使用する場合は感染を防ぐことができます。 さて、ウィルスが最も感染源として多く用いているのは電子メールソフトであ る Microsoft Outlook Express と WWW ブラウザの Microsoft Internet Explorer です。 従ってこれらを使用しないようにするとかなりのウィルスを防ぐことができます。 これらについては、代わりの電子メールソフトと WWW のブラウザをインストー ルします。 なお、この手法の欠点は別の感染経路を使うウィルスには効果がないことです。
さて、コンピュータウィルスに対する防御として、ウィルス対策ソフトウェア もあります。 これは、過去に発生したウィルスの辞書を元に、実行しようとするプ ログラムがウィルスかどうか判断するものです。 これは過去のウィルスについては大抵有効な対策なのですが、次のような欠点 もあります。
なお、マイクロソフト Windows XP の「サービスパック2(SP2)」という修正版 ではセキュリティセンターというコンピュータの状態を監視する機能が追加さ れ、ウィルス対策ソフトが導入されてないと警告が出るようになっています。
ウィルス対策ソフトには マカフィーウィルススキャン、 Kaspersky の Anti-Virus、 F-SECURE のアンチウィルス などの市販品の他、無料で使えるウィルス対策ソフトとして次のようなものも あります。
なお、ウィルス対策ソフトの比較結果を公開しているところもありますので、 参考にして下さい。
なお、ポピュラーな市販品で坂本が気になる点を挙げておきます。
SONY BMG 社は著作権の管理を名目に Windows を乗っ取り音楽ファイルの使用 状況を監視するプログラムを音楽 CD に入れて販売していました。 一旦その CD を Windows で再生しようとすると、このプログラムは利用者の 意志に関わり無く、未通知で、Windows に感染します。 一旦感染すると、音楽ファイルの使用状況と言った個人情報がすべて SONY BMG 社に筒抜けになるばかりでなく、音楽ファイルを使用すると必ずノイズが 発生するようになります。 また、感染したコンピュータを攻撃するウィルスなども開発されています。
駆除は非常に困難で、無理に駆除しようとすると Windows が起動しなくなっ たり、 CD-ROM などのデバイスが使用不能になります。 このようなトラブルに関して SONY は一切補償しません。
SONY がこの件で行ったことは、当該 CD の回収と、駆除ツールの配布です。 但し、駆除ツール自体にセキュリティホールがあるため、使用は推奨されてま せん。
当該 CD は日本では 5 万枚が販売されたという発表がありますが、実はウィ ルスの通知機能を追跡すると日本では少なくとも 21 万台以上のコンピュータ に感染していることが分かっています。 これは CD の売上からは裏付けられない数字ですが、不思議なことに VAIO の 生産出荷台数とほぼ同じ数になります。
この件でさらに詳しい情報が知りたい時は SONY BMG コピー防止機 能付き音楽 CD が招いた大問題 http://nikkeibp.jp/sj2005/special/103/ などを参照して下さい。
匿名機能付のファイル共有ソフト Winny は今、非常に人気のあるソフトです。 インストールするだけで多くのファイルを使用できるようになります。 但し、このソフトウェアに感染し、利用者のパソコンの中の情報を全て頒布し てしまうウィルス(Antiny または キンタマ)があります。 これはトロイの木馬ですので、ウィルス自体を実行しなければ感染しませんが、 とある調査では利用者の何割かのパソコンにこのウィルスが感染しているとも 言われています。
Winny 自体が悪と言われることもありますが、 著作権の無い著作物を公衆送信させることは違法ですが、公衆送信されている 著作物を私的に利用することは合法です。 法務省も使用自体に違法性はないとの見解を示しています。
初めてコンピュータの電源を入れた時は、つぎのような質問をされます。 質問事項と対応を以下に示します。
なお フォルダ名、ファイル名 についても同様の注意が必要です。 講義で情報を整理するために、ディレクトリ(フォルダ)、ファイルなどに名前 をつける必要が出てきます。その場合もユーザ名と同じ理由から英数字を使用 した名前にして下さい。
Choose: (1) Standard Sign-on (2) Sign-off (3) Specific Sign-on Enter your choice:に 1を入れる。
注意! 授業中に全部やろうとするとネットワークがパンクします!
Firefox を使用して、 almail と OpenOffice をダウンロードしておいて下 さい。
次回以降、教材の配布は http://edu.net.c.dendai.ac.jp/ で行います。 資料は次回以降数式を表示するため MathML を用います。 アクセスには Firefox などの高性能なブラウザを使って下さい。 Internet Explorer 6.0 は対応していません。
講義で使用するソフトウェアのほとんどは Linux などの Unix 系の OS でも 動きます。 自分で処置可能であれば、 Linux などを使用しても構いません(Linux 用の回 路シミュレータは Chipmunk を使ってみて下さい)。
コンピュータの操作は「右きき」用を対象にしています。 左ききの人は左きき用に設定できます(コントロールパネル→マウスのボタン タブ)。その場合、左クリック、右クリックが入れ替わりますが、適宜読み替 えて下さい。
次の方法に関してマニュアルを書きなさい。
次に示すコンピュータの各仕様を調べなさい。
ヒント
マイクロソフト Windows の使用許諾契約を読み、以下のことについて調べな さい。
次の行為はやって良いか悪いか分類しなさい
Microsoft Word は数式や表をたくさん含んだ 20 ページ以上の論文を書くには は向いてません。動作が遅くなったり不安定になったりします。 また、 Excel は計算の精度や統計関数などに深刻な問題を抱えています。 特に計算精度の予測ができないという欠点があります。 例えば、 =.5-.4-.1 と =(.5-.4-.1) の結果が異なります。
群馬大学の青木先生がまとめている Excel のバグ情報 「 ひどい話です! http://aoki2.si.gunma-u.ac.jp/Hanasi/excel/ 」 は非常に重要な情報が含まれています。 ここにアクセスし、 Excel の(1)引き算の精度(2)乱数の値(3)ヒストグラムの書式で何が起きてい るかを調べて具体的に説明しなさい。