このドキュメントは http://edu.net.c.dendai.ac.jp/ 上で公開されています。
音楽系の習い事の経験がある | 声が高い | |
学籍番号 | 氏名 | (番号欄) |
ヘッドフォンまたはイヤフォンを今持っている | 名前が4文字じゃない |
CDのサンプリング周波数を調べ、各自で実験した後、それが妥当かどうか を班で議論する。最終的にどのような結論になるかは自由である。 以下についての議論を含むレポートを作成すること
以下の事柄を班で意見を出し合い、まとめてください。
来週火曜日の夕方までに <sakamoto@c.dendai.ac.jp>宛に CDのサンプリング周波数に関するレポートと、アナログ通信、デジタル通信 に関するレポートを班でまとめて一通作成してメールすること。
情報をディジタル通信をするにはどうすればよいでしょうか?
単純に考えれば、次のようなモデルで通信出来ます。
情報 | ー1→ | ディジタルデータ | ー2→ | 物理現象 |
↓3 | ||||
情報 | ←1ー | ディジタルデータ | ←2ー | 物理現象 |
ここで矢印1は符号化と言われる操作です。 文字、音声、映像など様々な情報も、必ずディジタルデータにする必要があり ます。 符号化を code と言い、逆のディジタルデータから情報を取り出す操作を 復号化(decode) と言います。さらにこの両方を一緒に行う装置を codec(コーデック) と言います。
通信で一般的に使う物理現象は、音、光、電波などの波を使います。 そのため、上記の物理現象は「波」となり、矢印3は波の伝搬になります。 ディジタルデータを特定の波に変換する操作を変調(modulate) と言い、波からディジタルデータを取り出す操作を 復調(demodulate), 変調、復調を行う装置をmodem(モデム)と言います。 変調では、データの速度に対応した波ををそのまま送るのではなく、高い周 波数の波を使用して、データを送ります。 この変調に使う高い周波数の波を搬送波(キャリア)と言います。
情報 | ー符号化→ | ディジタルデータ | ー変調→ | 波 |
↓波の伝搬 | ||||
情報 | ←復号化ー | ディジタルデータ | ←復調ー | 波 |
データを高い周波数の波で送るため、実際のデータ速度に対して 変調された波は時間的に余裕があります。 ディジタルデータでは、一定間隔でデータを送る必要はありませんので、様々 な有用な処理を加えることが出来ます。
このような処理を加えたモデルを示します。
情報 | ー符号化→ | ディジタルデータ | ー暗号化→ | ー誤り訂正符号→ | ー多重化→ | ー変調→ | 波 |
↓波の伝搬 | |||||||
情報 | ←復号化ー | ディジタルデータ | ←暗号復号ー | ←誤り訂正ー | ←多重分離ー | ←復調ー | 波 |
情報を物理現象を使って伝達することを考えます。 我々が日常行っているのは、言葉を音声にしたり、文字として書いたりしてい ます。 人間が行っているこれらの行動は、そのままコンピュータが行うには複雑す ぎます。 コンピュータが通常行っているのは、基本的に0,1という2つの状態を 表す物理現象(onかoff,波の有無、高い周波数と低い周波数など)を時間的に繰 り返して、0と1の列を送ることです。 今回は、符号化について考えます。
音声などのアナログ信号をディジタル符号にするにはどうすればよいでしょ うか?
基本的には有限長のディジタル符号で、表現できるものは有限でしか無いの で微細なアナログ波形すべてをディジタルで表現できません。 そのために考えられるのが、帯域制限です。
波は一般的に、フーリエ級数で表すことができます。
その際、フーリエ級数を有限で打ち切ると、高い周波数成分を失った波形に なります。 これは という有限個の情報だけからなる 波形です。 さらに、この各係数も有限桁で近似することにより、元の波形を有限の情報で 近似することができます。
実際の波形の符号化は、一定時間間隔で波の高さを測定するサンプリングに よって行われます。 さて、サンプリング間隔 T によって、どこまでの周波数帯域までの波が表現 できるかについては次の定理があります。
Hz 以上のスペクトルを持たない帯域制限された信号は、以下で与えられる間隔で標本化された値によって一意に決定される
なお、パルス符号変調(PCM: Pulse Code Modulation)はこの原理により、波 を符号化します。